フレデリック

投稿者: staff

こんにちは、早いものでもう金曜日!

5月も後半に突入しましたね、時の速さに驚くばかりです。

今日は順天堂の仲間がふたりでクリニックに遊びに寄ってくれました。予想外のご褒美です!

順天堂の怒涛の忙しさの中で救急外来で救急車からヘリから最先端で頑張っている2人。いつまでも尊敬する大切な仲間です。

場所は違えど、順天堂の仲間に会えるとホッとします。

時々、いろんな仲間がフラッとクリニックに顔を出してくださるのですが嬉しいですね。

お菓子の差し入れまでありがとうございます!

みなさんフレデリックをご存知ですか?

小さい頃から大好きな絵本で、数えきれないほど開いてきた1冊です。今子供に読んであげられることが幸せです。

フレデリックは個性豊かなねずみのお話しです。

私自信、昔から人と同じ型にはめこまれるのが少し苦手でした。右向け右、左向け左という日本特有の「みんなと同じ」を強要されることがとくに..

だから机に向かってずっと縛られる学校の勉強も得意では無かったし、無理に人に合わせることも右向け右をすることも上手く避けて生きてきました。

けれど医療の世界はたくさんの魅力で引き込んでくれました。だから今もこんなに好きなことを仕事にできていることは、ものすごく幸せなことです。

情報がありふれているこの世の中で、”変わり者”という言葉が1人歩きして、なんだか人からの見られ方を気にしてしまったり無理に合わせないといけなかったり、疲れる時代ですよね。

子供を育てていれば、誰かが決めた成長のラインから少しずれるだけで「発達障害」なんて言われてひどく苦しむものです。実際に我が家の子供も言葉が全然出てこなくて、”言葉が出ないとトラブルの原因になる”と面倒な扱いをされた経験もあります。

療育にも通ったことがありますが、途中から子供がすごくストレスを感じていることが伝わりました。その時にふと我に返って、わざわざ子供を同じラインにするために親子で無理をする必要なんてないと気づいて療育に通うことも辞めて伸び伸びと育てることにしました。

昨日のブログで紹介した「カフネ」に登場する言葉に

“でも、いつかちゃんと全部終わるから。裕福な人も、貧しい人も、うまくいっている人も、何もうまくいかない人も、死ぬことだけは全員一緒だから、だから大丈夫だよ”

というセリフがあります。ここだけをピックアップするといろんな捉え方をされがちですが、物語りを読めば本当にあたたかい言葉のひとつです。

無理に誰かと合わせようと背伸びする必要はないし、自分を繕う必要なんて1ミリもありません。

生きていれば得て不得手があるけれど、自分の好きなことをとことん楽しんでいれたら、周りにどんなに思われても幸せに思えて生きていくことができます。

先ほどの話しに戻ると、私たちも医療はものすごく好きな世界ではあるけれど、クリニックを経営したり運営したりすることは素人でまだまだひよこです。右も左もわからない状態で始めたけれど、いつも仲間が居てくれました。

来月から、責任の所在を明確にもっと各業務がスムーズに運行できるようにそれぞれの役割ができました。

それぞれに役割をお願いして、方法は問わないから期限までに各自で課題と今後行なっていくことを自分なりに考えて提出してくださいとお願いしました。

はじめに決めていたルールも、時には変えなきゃいけないし修正しなければならない。

始めていけば途中から見えてくる課題も沢山あるからそこを無視することはできない。

そのため当院でも毎日課題は出てきます。

当院もミスや失敗がないわけではありません。患者様の身に被害は及ばずとも、小さなことを含めれば何かしら毎日起こります。ご迷惑をおかけしてしまうことも多々あります。だからこそスタッフ同士、時には嫌なことも言わなければならないし言われなければならないけれど、それは患者様へ安全な医療をお届けするために必要なことであり、課題をなるべく早く解決していくことは最優先事項です。

勉強も必要だし、毎日ただでさえ忙しいのに、スタッフに求めることは多いからうんざりすることもきっとあると思います。けれど、お願いすればちゃんと応えてくれるスタッフには頭が下がります。

私たちは苦手なことだらけです。私たちだけでは、医療と経営をうまく両立することは難しいです。だから、スタッフに頼るし甘えることもあります。その分、自分たちにできることも率先してします!

そんな感じで世の中みんなで支え合っていけたら素敵ですよね。無理に頑張りすぎる必要はないし、苦手なことは言葉にすれば良いのです。

当院のスタッフには十人十色でみんなそれぞれ特別に輝いているものがあります。得意なことも苦手なこともそれぞれあります。だからみんなで補い合っていいものを作れたらいいなと思っています。

フレデリックのお話しは、ちょっと変わった主人公のフレデリックだけれど個性を尊重してくれる大切さを短い絵本の中でちゃんと伝えてくれています。

ひとりひとりの好きなことも、苦手なことも、見た目も、言葉も、形を持たず、触れて確かめることもできないけれど、それぞれの個性にちゃんも力があることを。

だから、たとえ相手が自分と違う感性や考えを持っていたとしても理解しようと歩み寄ることのできる人でありたいなと感じるものです。当院ではその優しさをずっと大切にしていきたいです。

大人になっても、絵本から学ぶことはたくさんあります。ぜひ皆様も、絵本が子供だけのものだと思わず、たまには絵本に癒されてください。

絵本には、このギスギスした世の中を良い方向に動かしてくれる力があります。みんなと同じように出来なくても、人と同じで無くても焦る必要はないし、それでいいんだと、自分と自分の好きなことに自信を持つことができたら、きっと明日からの世界が少しだけでも違って見えますし、皆さんもそう思えることができたら嬉しいです。

今日も1日お疲れ様でした。

2025.05.16