支え合い

投稿者: staff

こんにちは、

昨晩は梅雨入りしてから数日ぶりに雨が降り、湿度の高いジトジトした1日になりました。

晴れの日だけを意識するのではなく、引き続き熱中症には気をつけてすごしましょう。

昨今、世界ではさまざまな出来事が起こっており、力や権力で人々が傷つけられてしまうことが現実としてあります。

日本も終戦して80年目となりましたが、当院の患者様でも戦争実体験をした方々がいらっしゃるため、お話しを聞く機会があります。

いつでも他人事だと思わず、対岸の火事だと思わず過ごしていかなければならないと感じます。

この世の中を生きる大人として、子供を育てていると、”教育”について考えることが度々あります。どんなふうに育てていくべきなのか、サポートするべきなのか。

まずは自分の命や他人の命の尊さを感じて、重んじることのできる人であって欲しいものです。

また、今日生きることができること、人に感謝をすることも大切にしてもらいたいと願うばかりです。

何となく生きた「今日」は、昨日亡くなった誰かが心から生きたいと願った明日であることを、医療のお仕事をしていると改めて実感します。

ひとりひとりが命を重んじることができれば、誰かを傷つけたり戦争をしたりすることも無くなるのではないかと思うものです。

6年前にもなりますが、2019年の東京大学の入学式の祝辞で上野千鶴子教授がお話しされた内容の一部に心に響く言葉がありました。簡単に抜粋致します。

「がんばれば報われる」と思えるのは、それまでの家庭や学校、社会の支援があってこそです。しかし、その支援を受けられない人もいます。心身を壊しながら頑張っている人、最初から頑張る気力すら奪われている人もいるのです。 

あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまで周囲が支えてくれたからにすぎません。世の中には、がんばっても報われない人、がんばれない人、頑張りすぎて壊れてしまった人もいます。 

新入生諸君のがんばりは、自分だけの栄光のためではなく、恵まれない人を助けるために使ってください。また、強がらず、自分の弱さを認め、支え合いながら生きてほしいと願います。

自分が頑張ったことを、力や権力として振る舞うのではなく、恵まれない人を助けることに使う、人として当たり前のようでどこか他人事にもなっている事ですが、とてもとても大切な事だと思うのです。

こんなことを教えてくれる大人のもとで、子供の教育を考えていきたいと強く思います。

そして大人になった私たちは、頑張りを自分だけの栄光にしないということを、困った人にそっと手を差し伸べることの大切さをもう一度学び直していかなければならないと感じます。

殺伐とした世の中ではありますが、優しくて温かいことも沢山あるのがこの世の中です。

そのぬくもりは、沢山の方と関わることのできるこのお仕事の中でも日々感じることです。

そんな思いを大切に、誰かと支え合うことを大切に、また明日から頑張っていきたいと思います。

今日も1日お疲れ様でした。

2025.06.24