心の器

投稿者: staff

こんばんは、今日も1日お疲れ様でした。

当院は午前診療のため午前のみでした。院長は午後は順天堂に出動する日です。

本日は、月末に当たるため社労士さんや税理士さんのところに出向きミーティングの日でした。

また、たまたまではありますがコンサルタントの事務所に寄ったりホームページを担当してくださるadRさんと連絡をとったり、クリニックに関わってくださる方との連携が重なった日でした。

クリニックというのは、スタッフの力はもちろんですが私たちだけではとても経営していくことは出来ません。

開業するということがこんなにも大変なのかといまだに身をもって感じています。

院長は、医師という仕事が本当に好きで生きがいです。だからこそ、微力ながらも患者様のことを大切に思い、大切にしたいと思う気持ちが何よりも強いです。

実は「開業は絶対にすることない」と言っていたほど人生のビジョンになかったことです。

けれども、やはりもっともっと患者様のことを大切にしたいと思う気持ちが強くなり昨年3月に開業することを決めました。そこから全てのスタートです。

しかし大学病院にずっと居たこともあり知識も無い、身内に開業医が居たわけでもないためどこに相談すれば良いかもわからない、そして駆け込んだ先が元々ご縁のあったダイアリビングの西原御夫妻の元でした。

開業日を年内の「2024年12月3日」と決め、約10ヶ月の期間で実現できたのは間違いなく西原御夫妻があってこそなのです。去年のちょうどこの頃、今のクリニックのテナントにも出会うことができました。コンサルタントから設計、改装までを密に細かくずっとサポートしてくださいました。もちろん、他にもたくさんの事業を抱えていらっしゃる中での突然の依頼を快く引き受けてくださったのです。

決して楽な道のりではありませんでした。けれどもどんなことが起きても、いつも社長と奥様は「お天道様はきちんと見ています」と、何度も何度も何度も挫けそうなことはありましたが一貫してこの言葉をかけて寄り添ってくださいました。

損得勘定なんて、利益を求めることなんてまるでない、むしろ準備期間から今に至るまでの時間も費用(改装にかかる費用もコンサルタント費用全て含めて)も利益無しだと思います。というか確実にマイナスです。でもどんな時も手厚すぎるくらい手厚いそんな方達です。

もう開業して5ヶ月も経つのですが、ダイアリビングの事務所は駆け込み寺のような実家のようなおこがましく図々しいながらもそんな場所です。

私たちが忙しいときは子供の面倒まで見てくださったり、、、、本当に頭が上がらないです。

いつも経営のことも含めて相談にいくのですが、今日もフラッと連絡なしに寄ったのですが、クリニックのことではなく息子の学習机の引き出しが壊れてしまって困っていたため持ち込んでの相談でした。(本当図々しいです、申し訳ないです)

多数の事業をされているのは重々承知だったために、お手隙の時にお直ししていただけないかと持ち込んだのですが、その場で「ちょっと待っててね」と工具を取り出して、他の仕事の電話を受けながらこんな図々しいお願いにその場で応えてくださいました。 涙

奥様は温かいコーヒーを出してくださり、少しお話ししたらまた次の用事に慌ただしくお出かけされました。

あっという間に引き出しを直してくださいました。

子供も大喜びでした。本当にありがたいです。

いろんな思い出があるのですが、一生忘れない言葉があります。

昨年末は12月28日まで診療を行い、お正月休みに入ったのですがもちろん私たちは休んでる間もなかったのでお休み中も仕事を詰め込んでいました。

ところが、奥様から「30.31日は空けていてください」その連絡が突然あったのです。なんと、30日に近場で温泉旅館をとっていてくださっていたのです。一旦ですが頑張ったご褒美と。

ありがたく30日の午前中までクリニックで仕事をして、宿に向かいました。

その夕飯時に社長が「こうでもしないと休まないでしょ」と何気なくポロッと口にしてくださいました。本当にさりげなく。

表現しようのない温かい気持ちが込み上げてきたことを今でも鮮明に覚えていますし、この言葉はこの先も一生忘れることはないでしょう。

いつも社長は「経営者は120%で仕事をしてはダメだ」と教えてくれます。

10ヶ月の準備期間、そして今に至るまでもここでは書ききれないほどの物語があり見せてくれた背中はとても追いつけないほど大きく、人はこうあるべきだと、経営者はこうであるべきだと口数は少ない社長ですがいつも教えてくださいます。またその社長を支える内助の功の素晴らしさを奥様が見せてくださいます。

普通、コンサルタントは開業したらすんなりと終わる所がほとんどです。本当にありがたいです。

また、ホームページのadRさんもいまだにフラッと相談にも乗って下さりいつもアドバイスをくださいます。

このブログを勧めてくださったのもadRの渡邉さんで、おかげさまでたくさんの患者様にも見ていただいております。こんな素人感満載の内容ながらも応援してくださるお言葉を頂けたりとものすごくありがたいです。

クリニックを開業するまで、そして経営していくにあたって私たちの力なんて微々たるものです。9.5割はスタッフやクリニックを運営するために必要な方々、そして来院してくださる患者様のおかげさまです。

コンサルタント、銀行、ホームページ、クリニック看板、大工さん、製薬会社、医療品・薬品卸業者、医療機器業者、近隣の医療機関、近隣の薬局、社労士、税理士、流通業者、各業者、普段みえないところでこれだけの方のお力があって私たちは運営することができています。

到底10ヶ月では成し遂げられなかった開業までの道のりを、これだけの方に恵まれて実現することができました。

まだまだまだまだ未熟ではありますが、私たちができる恩返しは小さなクリニックながらも一生懸命、患者様に寄り添い、最善の医療をお届けする、その目的を忘れずそこに向かって頑張ることのみです。

患者様をもっと大切にしたい!

開業するたった一つのこの目的のみです。

もうすぐ開業して半年を迎えます。いつもいつも今日1日が1番良い日であるために、明日はもっと良い日になるようにそれだけを考えてがむしゃらに頑張っています。

また求めることは大きいのに、嫌な顔せず文句も言わずに頑張ってくれるスタッフが居てくれて成り立つことです。

絶対にこの感謝の気持ちを忘れることなく、いつも初心の気持ちで進んで参りたいと思います。

「心の器」とは目に見えるものではありません。数字で測れるものでもありません。見せびらかすものでもありません。

わかる人にはわかる、伝わる人には伝わる。世の中の真実というものはちゃんとあるものです。

私たちを支えてくださった、そして今も支えてくださる方々の大きい心の器をいつも大切にしながら、また自分たちもそうやって心の器を広げて深めて大きくしていけたらと思います。

ちなみに、その引き出しを自分で直そうと穴を開けて釘を打ち込み、、、、ちょっと頑張ってみたのですが、素人が余計なことをするものじゃない!ただただ穴を空けて見栄えが悪くなったものを持ち込んだのです。

社長は

「ちょうど良いところに穴あけてくれていたよ」とまた今日も優しい言葉でフォローして包んでくださいました。

そして見栄えの悪い穴が空き、傷いた引き出しを綺麗に直してくださったのです。

やっぱり出来た人間から出る言葉は偉大です。

2025.04.24