優しいカレーパン

投稿者: staff

こんにちは。

今年のゴールデンウィークは前半・後半と分かれており今日はお仕事や学校の方も多かったと思います。

全国的にあいにくの雨で少し憂鬱さも感じたと思いますがお疲れ様でした。

有名なドイツの詩人に

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

という方がいます。

涙とともにパンをかじった者でなければ、人生の本当の味はわからない

If you’ve never eaten while crying you don t know what life tastes like

という彼が残した有名な名言があります。

日本の主食はお米でありますが、最近ではパンの方が好き!とか、今はお米が大変高騰しておりますので、上手にパンを取り入れている…という方も多いでしょう。

実はドイツ料理には定番と呼ばれるものはあまり無いそうです。パッと思いつくものにビールやソーセージというイメージが湧きますね。

ドイツ人はパンとバターさえあれば夕食の準備は済んでしまうというほど、主食がパンでもありパンへの愛着が大きいことが伺えます。

ゲーテが人生を表現するポエムの中にわざわざ「パン」というワードを入れたこともそれだけ人々が共感し印象付けたのでは無いかと思います。

日本で言うならば、

涙と共に白ごはんを食べたものでなければ人生の本当の意味はわからない

と仮に言葉があったとしたならば、なんとなくこのポエムが含んでいる背景が分かるのではないでしょうか。

ゲーテは人生観をひとつのポエムにして人々に生きることの大切さを残していますが、上記のポエムも含めて、人生で色々と起こる不幸や苦労こそ人生のスパイスであり、かつ最も味わいのある部分であり、それを知らないのはもったいないということも伝えたかったのではないかと考えます。

このポエムの意味を自分なりに表現している人がネット上にいて、その人の言葉に心を打たれたのでご紹介します。

食欲というのは三大欲求のひとつである。人は食べなければ生死を彷徨うほど必要な欲求である。

現実とは辛いもので、逃げてしまいたい苦しさや悩み、死にたい思いを持っている者が無数にいる。それでも簡単には死ねないし、そんな中でもお腹は空く。

苦しみの中で食事をする。精神は苦しいのに身体はエネルギーを求めている。食べるとは身体の回復、すなわち元気になるということ。食事をするとおいしくて生きる活力が湧いてくる。そして何故か涙が出てくる。この涙を大切にしてほしい。泣きながらパンを食べたものは人生の辛さを知っている。その辛さの分だけ人生の本当の味を知った分だけ人は豊かになれる。

泣きながら食事をする経験をした者は大丈夫。貴方は必ず幸せになれる。その涙が、思いの強さが貴方を必ず救う時がくる。

そんなふうに解釈した方の言葉にグッときました。

涙が出る時もあるけれど、きっとそれは必要な涙と思っていこう!そう強く感じるものです。

実はゲーテという存在は知りつつも、ゲーテの残したポエムを知り尽くすほどではありません。語ることもできません。

最近本屋で堂々とランキング一位に輝くこちらは、パンをテーマにしたミステリー小説です。

ものすごく優しいミステリーで心がぽかぽかして、そしてお腹が空いてくるそんな1冊です。

パンに詳しくはありませんが、パン一つ一つに誕生した意味と由来があり深く知ることができます。

この本の中にゲーテのこの名言が出てきて、ゲーテについて触れることができました。

だから、本って素晴らしいですよね。

ゲーテを調べている中で、いいなと思う言葉にも出会うことができました。

「30分くらいでは何もできないと考えているより、世の中の1番つまらないことでもする方が勝っている」

という言葉です。

時間は有限であり、時間はお金には変えられないみんなが平等に与えられた大切な宝物です。時間を大切にさまざまなことにチャレンジしていきたいと思いました!

何事もやってみる!始めてみる!ことが大切ですから。

この本では、物語のなかに「熱海」も出てきて”うなぎパイ”や”熱海プリン”のワードも飛び交い、ぐっと身近に感じることができました。

まだまだ熱海のことを知り尽くせていませんが、熱海のパン屋さんを開拓してみたいな、、とも思いました。

来院してくださる患者様が度々、スタッフに贈り物をくださることがあります。

お断りすることが本来ではあるのでしょうが、クリニックのスタッフのことを思って選んでそこに気持ちを込めて時間をかけてくださったことを無碍にしたくないため、ありがたくいただいております。(けれども、お気持ちだけで大変ありがたく幸せいっぱいです。皆様お気遣いされないことを願います

そのお一人が、受診日に合わせて焼きたてのカレーパンをお店に予め予約してくださりご持参くださるのです。

遠慮の気持ちをお伝えするものの、「私が食べて欲しいから持ってくるの」と温かいカレーパンを温かい気持ちも一緒にのせて届けてくださいます。

ありがたくスタッフとみんなでいただきます。今こうして温かい方に囲まれて、涙ではなく笑顔と共にパンを食べれていることに感謝の気持ちを改めて感じるものです。そして幸せな気持ちが込み上げてくるものです。

この本の中で、

カレーパンの起源は、昭和のはじめ、日本のパン職人によって作られたと言われている。大正から昭和にかけて、日本では洋食ブームが巻き起こっていた。しかし、高級品である洋食は、一般庶民には手が届かない。そこでパン職人は、安価なパンを油で揚げて、カツレツのような食感に近づけるという発想に至った。ヒット商品誕生の裏側には、作り手の情熱や想いがあるものだ。そしてカレーパン開発の一番根底にあったのま、身近な人に嗜好品の洋食を食べさせてあげたいという気持ちだったのではないか。一見無骨な衣の内側には、ルーだけでなく、大切な人への愛情がたっぷり詰まっている。

と文章があります。

人の愛情を感じて大切にして、日々過ごしていきたいと思います。

何だか、美味しいパン屋に駆け込みたくなりました。

それでは今日も1日お疲れ様でした。

2025.04.28