親切であれ、清潔であれ
こんばんは。
朝は曇っていましたが、だんだんと夏晴れで暑さも増していきましたね。
この時期から熱中症が油断できないため、こまめな水分補給を心がけましょう。
「親切であれ、清潔であれ」
こちらはスターバックスが大切にしているモットーです。きっとスターバックスに限らず、企業であれ個人であれ大切にしている方は多い単純なモットーでもあります。
大きなビジネスモデルであるスターバックスでさえも大切にしている単純な内容、けれども単純であるからこそ出来ない企業(人)も多いから意識して大切にしているモットーなのです。

締め日を過ぎて月末に向けて財務管理をメインにするために自宅で仕事をしていました。自宅で仕事をするにあたってもメリハリをつけるために、身支度を整えて頭がスカッとする飲み物を添えて自分なりにスイッチをいれます。今日はそんなバディにもなる飲み物にスターバックスのインスタントを準備することにしました。
スターバックスはたまに頑張ったご褒美くらいにしないと、決して安くないので!!スターバックスのカップを置いてスタバのインスタントさえ自宅に揃えていれば、だいぶお財布にも優しくてオススメです笑
自宅でカップに粉を入れてお湯で溶き、氷を入れてミルクを注いでボーッと作りながらふと、スターバックスで飲むラテと自宅で飲むラテに何がこんなに違いがあるのだろう、やっぱりスタバの店員さんが念じるだけで美味しくなるのかな?とか色々考えがめぐり、購入していたけどまだ読めていなかったこちらの本を午前中のうちに読んでしまうことにしました。(とはいえ、頭にしっかり入れながら読んだので4時間はかかり予想外にオーバーしてしまい財務管理がバタバタとして残りは夜更かしになりそうです..)
この1冊を読んで改めて感じたことは毎日は厳しいけれど、、スターバックスは高くても払う価値があるビジネスモデルでした。
スターバックスをここまで成長させたハワード・シュルツ(スターバックスCEO)とは元々スターバックスがまだ店舗数が4つしかなかった頃にマーケティングと営業責任者として勤めており、様々な試みはあったものの3人のオーナー達の事業に対する考え方が合わずに円満退社します。その後「イル・ジョナーレ」というイタリア風コーヒースタンドを3店舗経営しますが1987年にスターバックスを手に入れるチャンスが訪れます。当時6店舗だったスターバックスは1992年には165の店舗数になり、その後も急速な成長を続け今では世界に40ヶ国以上1万1000を超える店舗数になり、1日5店舗のペースでオープンしています。
ハワード・シュルツはアメリカ人にとって、コーヒーは必需品ではあるけれどとうてい楽しめるものではない日用品だった、それを居心地よく落ち着ける環境で飲めるようにすれば「日常のちょっとしたひととき」になるかもしれないとコーヒーに対する知識を顧客に啓蒙しながら大きな成長を遂げていきました。
急遽にこだわったコーヒーをスターバックスが提唱する「サードプレイス」自宅でも職場でもない第3のリラックスできる場所で味わうというテーマは多くの人にフィットして親しまれているわけです。
この1冊では、なぜスターバックスは成功したのか46のルールについて紹介しています。
その中で、共感を得るルールは多くありましたのでご紹介します。
・「どこにでもあるもの」を「他にはないもの」に変えよ。
医療もどこにでもあるといえばどこにでもあるインフラです。けれども、そんなどこにでもあるものだからこそ色をつけたいと努力します。
保険医療は、国が保険点数を決めておりかなりシビアで、無駄な治療を行えば点数は切られます。要は保険医療は点数が決まっている以上、風邪で受診する場合どこの病院に通っても患者様が払う額は基本的には同じです。長年、大学病院にいた経験から、利益主義の病院やずさんな治療は患者様の手出しが増えることにもなり、実はそれは薬局の知識を常にアップデートされている薬剤師さんや他医療機関の方に伝わってしまっています。
そうなると、どこの医療機関でもだいたい値段が変わらないのならば、親切で適切な医療を届けてくれるとこに行きたいですよね。
医療は商売ではありませんから、通常の医療を正しく行えば良いのです。ライバルもなければみんなで協力しあっていけば良いのです。
けれども、プラスアルファの接遇で差をつけれるなら、それはそれでクリニックの付加価値が生まれることにつながるので、相手が人である医療が温もりを感じることのできるクリニックにしていきたいものです。
そうすれば、どこにでもあるものから他にはないものに変わっていけるのではないかと考えます。
・広告よりモノを言うもの、それは「行動」である
スターバックスは株式公開企業でありながら、それも成長を続けているブランドとしては極めて広告にかける金額が少ない。大手企業でなかった頃、広告費の捻出は一番後回しにされてきて、その後会社が大きくなったあとに改めて大切なことに気づいた。それは
「口コミが企業にとって最高の広告である」ということ。口コミを金で手に入れるやり方を模索する者も多いが、消費者の声はいまだに金で買うことはできない。
スターバックスにとって有効なのは広告ではない。行動で示すことが、売上の増大とブランド育成に最も有効な方法なのである。
こちらの文面にも大変納得し、大きな共感を持ちました。私たちも今後も広告にお金をかけるつもりはありません。商売しているわけではないので、本当の声はちゃんと届くものだと思っているからです。
スタッフにも、たとえ良いこと悪いことが“ネット上”で書かれたとしても真摯に受け止めて、何よりも患者様の生の声を大切にするように伝えています。
真実はちゃんと存在しますし、何より愛のこもった言葉は文章では全て届きません。ネット上では尚更です。良いことも悪いことも、良識のある方は直接声や形にして届けてくださるものです。
今後も「行動」を大切にまた来たいと思っていただける、オススメしたいと思っていただけるクリニックづくりを目指します。
・ブランドは、人の情熱によって生み出される
商品がブランドをつくるのではない。人がブランドをつくる。ブランド構築には、商品そのものよりも、人の方が大事なのである。
①誠実さ ②真面目さ ③知識欲 ④積極性
当院がオープニングスタッフを募集したとき100以上の方がご応募くださいました。みなさんそれぞれが素敵な特徴を持っていらっしゃいましたが、現在当院で頑張ってくれているスタッフは秀でて何が力を感じるものがありました。
だからこそ、今も誠実に真面目に、知識を得ようと、積極的に頑張ってくれています。
私も現場にいる時、院長への信頼の声と直接患者様から「あの子の電話の対応はすごく気持ちが良いね」「今日は◯◯さんいる?」「すごく親切にしてくれていつも職場でこのクリニックのことをみんなに話すの」など、スタッフひとりひとりのお褒めの言葉をいただきます。
これはスタッフひとりひとりが築き上げてくれている立派なブランディング力です。頼もしい限りです。
患者様との触れ合いを大切にしてほしい、ホスピタリティを大切にしてほしい、そんなことは都度伝えていますが、会話のマニュアルなどは存在しません。
それぞれのスタッフがそれぞれの患者様に合わせて会話を弾ませるのです。
私たちも、患者様という括りではなく「◯◯さん」とひとりの大切な方ということを尊重して接することを大切にしています。
ただ業務的に、「こんにちは、診察室へどうぞ、お大事になさってください」と言われるよりも、
「こんにちは、◯◯さん。最近◯◯のお仕事はいかがですか?先日◯◯へは行かれましたか?楽しめましたか?」など、前回の診察での出来事を交えてや個人に特化した内容をお話しした方が嬉しいのではないでしょうか。
そんなプラスアルファを心がけています。それが私たちの医療に従事している者としての情熱です。
・自己満足に陥るな、現状維持に抵抗せよ、うぬぼれをうち砕け。
企業の成長を狂わす3つのC
Complacency(自己満足)
Conservation(現状維持)
Conceit(うぬぼれ)
正しいことを正しく行うことの重要性。自社の利益に沿って動いているか、お客様のためを思って動いているかは、お客様が常に教えてくれると理解している。
どんな企業も、そして医療の世界も、成功の度合いに関係なく謙虚な姿勢を忘れなければどんな人も生き残っていけるのだと教えてくれました。
院長は常にアップデートに努めています。またいつも2年後を視野に日々動いています。現状維持がいかに組織を脆くさせるかはとても理解しているからです。それは一個人単位で、現実に満足しているようでは成長できません。いつも貪欲に知識欲を燃やし、今日が1番いい日であるために、明日はもっといい日であるためにの当院のモットーを今後も大切にしていきます。
・自分の仕事を前年比で評価せよ
当院では毎月の目標シートと、3ヶ月ごとの自己評価・他者評価で成績、がんばり度合いを数字で表し比較できるようにしています。
なんとなく目標を立てて、なんとなく振り返っても成長はゼロに近いです。身につきません。
しかし、自分の目標を達成するための計画を数字で比較できるようにすると振り返ったときに数字で評価をして何が足りなかったのか、何が功を奏したのかを考えることができます。それがその度に必ず自分の血となり肉となっていくのです。
今後もクリニックや個人のコンディションを評価して全体で成長していけたらと思います。
最後に今日のタイトルである
・親切であれ、清潔であれ
世界中にあるスターバックスには、毎週4000万人もの人が訪れる。そのうち20%はいわゆる「熱狂的なファン」で、熱狂的ファンの10人中8人は毎回同じ店舗でコーヒーを購入しているのである。
信じられないかもしれないが、スターバックスの熱狂的なファン生み出した重要な要素は、広告でもなく、コーヒーでもなくなんと、親切なバリスタと清潔な店舗である。
この顧客ロイヤルティは、親切な従業員と清潔な店舗という、人と触れ合う要素にあるという結果が出た。この最もシンプルで有効な顧客ロイヤルティを生み出すプログラムである。
どんな人も、親切にされて、綺麗な場所で過ごせることが居心地よく感じることは共通しているのではないでしょうか。
当院のSCBE指針でもある内容にしっかりとフィットしている要素です。
患者様に採血を行う過程でも、まずオープンクエスチョンを行います。病状が辛い方のお話しは時間が許す限り傾聴します。病状が落ち着いていると判断した場合は他の話題で患者様との会話を弾ませます。どこからいらっしゃったのか、今日の天気から派生して、前回の診察からの続き、、などゆっくりといろんなお話しを楽しみながら、1回で採血を行うように努めています。ただでさえ病院に来るのが大変なのに、採血で何度も何度も針を刺すことは患者様の苦痛でしかありませんし、私たちのプロフェッショナルに欠けているからです。もちろん時には失敗してご負担をかけてしまうこともありますが、基本的には1度で難しそうな方ははじめから看護師を交代して行っています。
それが採血の過程での”親切”であると考えるからです。
また、全体でホスピタリティを大切にするために、車椅子の患者様が予約で入っている際は、その時間の前にスムーズに車椅子の方を待合にご案内できるようスタッフが待機したり椅子を避けてスペースを作ったりと配慮することを意識しています。
患者様が来院された時からもう診察は始まっています。そう考えるとお迎えする際の”親切”を忘れたくないものです。
先日のブログでもお話ししましたが、清潔を維持することは今後も大切にしていくことです。自分たちの職場であり、患者様をお迎えする大切な場所を自分たちの手で綺麗に保ち大切にして、クリニックにも感謝を込めて過ごしたいと思っております。
長くなりましたが、やはりスターバックスで店員さんが作ってくれるコーヒーを自宅で再現できる訳がありません。こんなにもスターバックスは情熱をもって顧客にコーヒーを提供しているのだから、あれだけの価格でも世間は納得するのでしょう。
スターバックスに限らず、外食の際もお店に行く際も「ビジネス」的な視点で興味深く探究します。美味しいものを得ながら勉強することを忘れません。こんな接客いいな!嬉しいな!とか、こういう掲示物いいなぁ!とか、どこに行くにも「いいな」と思うこと探しが好きです。
またどこかで自分のご褒美に、この本を想いながらスターバックスで美味しいコーヒーと素敵なサービスを受けて心を癒したいなと思いました。
スターバックス熱海ラスカ店は、当院と同時期にオープンし、おこがましいながらも熱海での同期であり、親しみがより深い存在です。一緒に成長していけるよう頑張りたいです!
みなさんもぜひ、スターバックスの素晴らしさを実感してみてください。
おやすみなさい
2025.05.20