医療のお仕事

投稿者: staff

こんばんは。

今日は日中は暑い日になりましたね。全国的にチラホラとインフルエンザの感染も増えてきているようなので

皆様はやめのワクチンなどによる予防を行いましょう。

熱海市に住所登録のある65歳以上の方はかなりお得にワクチン接種を受けられますのでぜひご検討ください。

話しは変わりますが、最近医療業界では今までの医療保険制度のしわ寄せがだんだん顕著に現れてきて全国的に病院経営は厳しいものになっているようです。

とくに、大きな病院になればなるほど大変です。

高度医療を担う全国の大学病院や大規模病院も大幅な赤字経営で、医療機器を新しく購入出来ない、施設を修繕出来ないなどなどかなり厳しい状態です。

『医療』業界はかなり特殊な世界です。

世の中の物価はこんなにも着々と上がっているにも関わらず、診療報酬の点数はほとんど改正されません。改正されたとしても、良くなるのではなく厳しくなる一方です。

例えば商売をしていれば、物価上昇に伴って商品の値段を上げるなど対応が出来ます。

しかしながら、医療では自費診療や美容系でない限り、どんなに物価があがろうとも診療報酬を勝手に上げることはできません。

相手が人間であり、大切な命であるがゆえに働く人を減らすことも出来ず、むしろ猫の手でも借りたいほど医療は人手不足です。

けれども経営面から考えると、人件費が一番圧迫する中で診療報酬の改正が正しくなされなければ、人を増やすことも出来ずギリギリの人数で回していかなければならないのです。

大学に居たときに、こんなにも大変な仕事を担っているにも関わらずどうして?と思うことはたくさんありました。

今、そんな大きい病院が大変な状況であることは決して他人事とは思えません。

医療は人が生きていく中で欠かせない大切なインフラです。医療現場が倒れてしまえば、助かる命も助からない、今後はそんなことが当たり前に起こってしまうでしょう。現に、ニュースや新聞でもSOSが出ています。

どうか国がもっと現場の状況を見て、待遇が改善されることを願うばかりです。

先日、月末カンファレンスで『休憩』や『休み』について話し合う時間がありました。

世の中では『労働条件』によって雇用者を守る権利が数々謳われています。

けれど、医療の世界には残念ながらそんな綺麗事では通用しないことばかりです。

当院でも、中々規定通りの休憩時間を取ることが出来ない日がほとんどです。

なぜなら、人は体調が悪くなることも予想なんて出来ないから基本的に医療機関は稼働しつづけなければなりません。

診療受付時間が過ぎていたとして、目の前に体調の悪い方が居たとして、『もう時間なので診れません』なんてことは、医療者のポリシーとして多分そんな冷たいことする人は居ないでしょう。

大学時代、休憩なんて取れたらラッキーくらいの感覚でした。医師も当直で一睡も出来なかったとしても当たり前に翌日の勤務は続きますし、他コメディカルも夜間帯など1時間前に事前情報収集などで勤務入りして、そこから20時間くらい休憩もろくに取れずフル稼働みたいなことは特に不思議なことではありませんでした。

新人の時は毎日毎日仕事終わりにそのまま同期と図書館に通い、少しでも先輩に追いつくために日を跨ぐまで勉強して、図書館で寝過ごしてしまったり、、そんな日も懐かしいなぁと思います。

休みの日でも会議があれば病院に出勤するし、単位習得のために講習に行ったり、ほぼ仕事じゃん!みたいなことも沢山ありましたが、間違いなくその時の努力や苦労は今に生きています。

医療者は魂削って一生懸命『人』と向き合っています。

だからこそ、どうかもっと医療機関に、そして医療者に目を向けて欲しいと思うものです。

ただ、そんな苦労をしてきた日々も、今も楽な日を送っている訳ではありませんが、『好きなこと』だから投げ出すことはこれからもありません。

やっぱり相手が直接『人』だからこそ、笑顔を見れば嬉しくなるし頑張ってよかったと心から思えます。

先日、サッカーの本田圭佑選手の言葉で『量をやっていない奴に、質を語る権利なし』というメッセージで励まされました。

その内容として、

今の働き方改革について、ただ働く時間を短くする、休む時間を増やすということに今のフェーズのままで重きを置くことは危険なことだと。

『質』というのはめちゃめちゃ働いた人が言う言葉であって、『量』をやっていない人に質を語る権利はない。

サッカーも同じで、思いっきり沢山練習もして怪我もしていないのに、どのフェーズで疲れて怪我するかなんてわからない。

いっぱい動いて病気しないと『質』なんて分からない。

いろんな先進国で新たなイノベーションとか生まれる企業とかは、あるいはそういう人がやってることって、寝ずにずっとやっている。

そんな寝ずに一生懸命やってる人達に、休みを主張する人が太刀打ちできるのか。出来るわけがない、勝てない。

そんなメッセージでした。

人は生きている間に、必ず努力しなきゃいけない時期、無理しなければいけない時期が訪れます。

それを先に頑張るかずっと後回しにするかは自分次第だと思います。

本田圭佑選手の言葉で、量を頑張ってきてよかったなと、今も量を頑張っていることを励ましてもらえました。

頑張って結果が出る時って、周りにも良い影響を与えるかもしれませんが、なにより頑張った自分にもちゃんと返ってきてくれます。

だから、頑張ることってそんなに悪くないなとは思っています。

そうやって、医療の世界は回っているのですが、寝ずに一生懸命 今も誰かの命を救い続けている医療の仲間たちがどうかもっと環境が整うように医療を嫌いにならないように、全体で国に届くよう声を上げるしかありません。

中々ゆっくり休みも取れませんし、規定通りの休憩も取れないことばかりですが、この仕事を好きだから頑張っていきたいし応えたいなって思っています。

ただ時にはのんびりしたいですね♬

当院のスタッフも、2人は初めての医療の世界に足を踏み入れて頑張ってくれていますが、ギャップに衝撃を受けていることでしょう。

そんな中でもちゃんと投げ出さずに頑張っていることは素晴らしいことです。

どうか医療を嫌いにならないでもらいたいし、今頑張っていることは必ず意味があるということも気づいてくれたら良いなと願っています。

医療の現場にも、沢山人が増えていけば良いですし、沢山の人が医療を夢に憧れを持って入ってくれたら良いなと願っています。

大変だけど、最高の仕事です!

それでは今日も1日お疲れ様でした。

2025.10.02