睡眠
こんばんは。
まだまだ新生活が始まったばかり、今週もお疲れ様でした。
「春」は四季の中でもイメージとして、ほわほわと温かく優しいイメージをお持ちの方が多いと思います。
しかし、春は「自律神経が乱れやすい」季節であります。
聞いたこと、またご自分がそのような感覚に覚えがある方は多いと思います。
なぜ春は自律神経が乱れやすいかというと、
日本予防医学協会では
春は1年のうちで寒暖差が1番大きく、気温の変化に対応するため、身体は交感神経の働きが優位な状態(緊張状態)が続きやすくなります。さらに、春は異動・転勤・新生活の始まりなど生活が大きく変化する季節です。
普段より緊張する機会やストレスを感じることが多く、自律神経が乱れやすくなります
と謳っております。
皆さん経験されたことがあるのではないかと思います。
この春の自律神経の乱れの対処法としては、だいたいが
・食事をしっかりとる
・運動をする
・睡眠をしっかりとる
・決まった時間に朝起きる
・体温調節ができる服装をする
・ストレスを解消する
など、基本的な生活習慣の見直しや改善を述べています。
ヒトが生きていくために、基本的な生活習慣を大切にすることは健康に良いということは言うまでもありません。
でもなぜ大切なのか?漠然とは理解していても腑に落ちない方も多いかもしれません。
世の中には、あまり食べなくても寝なくてもバランスが悪くても健康に生き生きと生活をしている恵まれた方もいらっしゃいますから、、
それではなぜ、基本的な生活習慣が大事なのかを簡単におさらいしたいと思います。
本日は「睡眠」にフォーカスします。
クリニックでも、お引越しや環境の変化で眠りが浅くなった、その影響から疲れが取れにくいなど睡眠にまつわる悩みを相談される方が多くなってきました。
春はうつ病を発症する方も多い季節です。うつ病はストレスはもちろんのこと睡眠も大きく関係してきます。

最近面白かった本です。
筆者はクリスティアン・ベネディクトさん
神経科学者、睡眠研究者、リューベック医科大学で神経内分泌学を研究しており、日本人の労働時間の長さと、先進国の中で睡眠時間が短いことにも着目しております。
睡眠がなぜ大切なのか、また良い睡眠が取れるためにすぐにでも取り組める内容も教えてくれます。
面白いなと引き込まれた章として、
・脳の「ゴミ」は寝て排出
・7-9時間眠る人は有病率が最も低い
・睡眠不足は遺伝子にも影響
・眠って「賢者」になる
眠った方が知識が残る
・一晩の寝不足で「脳老廃物」が5%増える
がありました。
けれど、筆者はたとえ睡眠障害に悩んでいてもけっして自分にプレッシャーをかけたり、自分を追い込んだり、置かれた状況をうらめしく思ったりしないでほしい。
人生の中でよく眠れない時期があることは、誰もが知っているし、経験している。冷静に受け止めて、ありのままを受け入れるのが1番だ。眠れない時も、ベッドに入り、全ての明かりを消して、寝室を暗く涼しく保ち、そのまま横になって過ごすだけでも体と心には恵みの時間だ
と述べています。
よく聞いたことがあると思いますが、今となっては生活に欠かせないスマホをはじめとする「電子機器」。こちらの本でも寝る2時間前にはスマホを触らない、電子機器から離れるということを推奨しておりますが、それでも必要な場合はブルーライトをカットする工夫をオススメしています。
また、3月30日の朝日新聞とNewtonのコラボ記事で、筑波大学で睡眠研究を行う柳沢正史先生は
「就寝前にスマホを見ても問題なし」と述べています。
寝れなくてヤキモキして、色々考えるよりも、今は時代の進化で画面をブルーライトがカットできたり色々な方法があるので、眠くなるまで癒される好きな動物の動画を見たり音楽を聴いたり、自分なりの入眠儀式にすれば良いとのことでした。
ただし、メールのやりとりをいつまでもしたり、過激な動画を見たり脳に刺激を与えることが入眠を妨げてしまうことは言うまでもありません。
眠ることは大切なのは皆さんがご存知でしょうが、結局のところは自分自身が心地の良い入眠方法を見つけてゆっくりと今日頑張った自分を休めてあげることが1番です。
テスト勉強を遅くまでするよりも、仕事を睡眠時間を削ってまで頑張るよりも、いっそ寝てしまって早起きした方がパフォーマンスは良いのだと思います。
東大王でお馴染みの「伊澤拓司」さんも、お母様に1番言われたことは「早く寝なさい」だそうです。
スポーツ界でも学業の世界でも、さまざまに活躍する方も睡眠を大切にされている方がほとんどではないでしょうか。
睡眠に関する書籍は数多くありますので、今回ご紹介した本や記事をヒントにチェックしてみて、みなさまの1番の睡眠が見つかることを願っております。
ちなみに院長は人生の三分の一は睡眠だ!の質を大切にする、好きあらば寝ている人物です。子供の頃からそうやって大人になった今も続いています。
みなさんも今宵もお疲れの身体を、睡眠の力を借りてご自分を優しく大切におやすみなさい。
2025.04.12